オーストラリアでの生活を思い描くとき、真っ先に気になるのがお金の問題ではないでしょうか。事前にどれくらいの資金を準備しておけば安心できるのか、全体像を把握しておくことは欠かせません。ここでは、発前に支払う初期費用と、現地で毎月かかる生活費、語学留学とワーホリの総費用出を整理していきます。
この記事を読んで分かること
- 渡航前にかかる初期費用
- 語学留学にかかる費用とシミュレーション
- ワーホリにかかる費用とシミュレーション
- 留学・ワーホリ費用の比較
渡航前にかかる初期費用(ビザ・航空券・海外保険)

出発前の段階で必要となるのが、ビザの申請料、航空券代、そして万が一に備えるための海外保険料です。これらは渡航の数ヶ月前から支払いが始まるため、計画的に資金を用意しておく必要があります。渡航前に発生する主な初期費用の目安を一覧で把握できるよう、表にまとめました。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| ビザ申請料(ETA) | 20豪ドル(約2,200円) |
| ビザ申請料(学生ビザ) | 1,600豪ドル(約17.6万円) |
| ビザ申請料(ワーホリビザ) | 650豪ドル(約7.1万円) |
| 航空券代(片道) | 約6万円〜20万円以上 |
| 保険料(1年間) | 約7万円〜30万円 |
※料金はあくまで目安です。(2026年4月現在のレート:1豪ドル=約110円で計算)
具体的な金額は為替や時期によって変動するため、最新の情報を確認するようにしてください。
ビザ申請料
2026年現在、学生ビザの申請料は1,600豪ドル、ワーホリビザの申請料は650豪ドルに設定されています。支払いは基本的にオンラインでのクレジットカード決済となるため、海外決済が可能なカードを準備し、引き落とし限度額に十分な余裕があるか事前によく確認しておきましょう。
航空券代
航空券の価格は、渡航時期に最も大きく左右されます。年末年始や夏休みなどの繁忙期を避け、4月〜6月、10月〜11月といった閑散期にLCCを利用するのが、費用を抑える王道の方法です。
保険料
現地での病気やケガに備える保険は必須です。学生ビザは「OSHC(留学生保険)」への加入が義務ですが、ワーホリの場合はOSHCに入れないため、日本の海外旅行保険か、より安価な現地のビジター向け医療保険を選ぶことになります。費用を抑えたいワーホリの方の中には、最初の3ヶ月間を「クレジットカードの付帯保険」でカバーし、その後現地の医療保険に切り替えるといった工夫をする方もいます。
参考:オーストラリア内務省「Explore visa options」
語学留学にかかる費用とシミュレーション

語学学校に通う場合、毎月の生活費に加えて、まとまった学費が必要になります。現地到着後は「ホームステイ」や「学生寮」に滞在し、現地の生活習慣や交通機関に慣れていくのが一般的なステップです。ここでは、学校関連の必須費用と、滞在スタイル別の生活費、期間別の総額シミュレーションを詳しく解説します。
学校関連の費用
学費は通う学校の規模やコース内容によって異なりますが、都市部と地方でも少しずつ相場が変わってきます。さらに、学生ビザを取得する上で避けて通れないのが、政府指定の保険への加入義務です。就学にかかる具体的な金額感を確認しておきましょう。
語学学校の学費
一般的な語学学校の「一般英語コース」をフルタイム(週20〜25時間)で受講する場合、1週間の授業料は350〜450豪ドルが相場です。1ヶ月に換算すると、およそ1,400〜1,800豪ドル(約15.4万〜19.8万円)となります。 キャンパスの設備が充実している大規模校や、IELTS対策、ケンブリッジ検定対策などの専門的な試験対策コースを選ぶと、授業料は少し高めに設定されている傾向があります。また、入学時には別途「入学金(約200〜300豪ドル)」や「教材費(数十豪ドル)」が発生します。
留学生健康保険「OSHC」の費用
学生ビザで渡航するすべての留学生は、「OSHC(Overseas Student Health Cover:海外留学生健康保険)」という現地の医療保険に加入することが法的に義務付けられています。この保険に加入しなければ、ビザの申請自体ができません。費用は、単身の場合、1ヶ月あたり約45〜60豪ドル(約5,000〜6,600円)、1年間で約550〜700豪ドル(約6万〜7.7万円)が目安です。一般開業医(GP)の診察や公立病院での治療費をカバーしてくれますが、歯科治療や眼科は対象外となるため注意が必要です。

OSHCがあれば、日本の高い海外旅行保険には入らなくても大丈夫なんでしょうか?

OSHCは医療費に特化した保険です。持ち物の盗難や、飛行機の遅延、などはカバーされません。不安な方は、持ち物の補償が含まれる日本の保険やクレジットカードの付帯保険と組み合わせて渡航するのが安心ですよ!

なるほど、持ち物のトラブルまではカバーされないんですね。OSHCは歯医者さんが対象外って書いてありますが、もし現地で虫歯になったらどうなるんですか?

全額自己負担となり、簡単な治療でも数万円、少し悪化していると十万円以上かかることも珍しくありません。渡航前に日本で歯科検診と治療を完全に終わらせておくことを強くおすすめします。
語学留学の1ヶ月の生活費目安
語学留学において、毎月の生活費は滞在方法によって大きく異なります。現地到着後の滞在先として一般的な「ホームステイ」と「学生寮」の2つのケースに分けて、1ヶ月にかかる費用の目安をひとつの表にまとめました。ご自身の希望するライフスタイルや予算と照らし合わせながら検討してみてください。
| 項目 | ホームステイ滞在(食事付き) | 学生寮滞在(食事なし) | 備考・詳細 |
|---|---|---|---|
| 家賃 | 1,200〜1,600豪ドル (約13〜18万円) | 1,400〜2,200豪ドル (約15.5〜24万円) | ホームステイは光熱費・ネット代込み。学生寮はジム等の設備が充実。 |
| 食費 | 100〜200豪ドル (1万〜2万円) | 400〜600豪ドル (約4.5〜6.5万円) | ホームステイは朝夕食付きのためランチ代のみ。学生寮は自炊中心を想定。 |
| 交通費 | 150〜200豪ドル (1.5万〜2万円) | 100〜200豪ドル (1万〜2万円) | ホームステイは郊外が多く通学費が発生。学生寮は都市部が多く抑えやすい。 |
| 通信費 | 30〜50豪ドル (3,300〜5,500円) | 30〜50豪ドル (3,300〜5,500円) | 現地の格安SIMを利用した場合の目安。 |
| 交際費・雑費 | 150〜300豪ドル (1.5万〜3.5万円) | 200〜400豪ドル (2万〜4.5万円) | 週末の外出や日用品の購入費。学生寮の方が外食の誘いが増える傾向。 |
| 合計 | 1,630〜2,350豪ドル (約18万〜26万円) | 2,130〜3,450豪ドル (約23万〜38万円) | 学生寮は家賃が高く食費もかかるため、全体の支出が大きくなります。 |
※学費・保険料は含まれていません。料金はあくまで目安です。(2026年4月現在のレート:1豪ドル=約110円で計算、万の単位は0.5万単位で算出)
ホームステイは一見すると家賃が高く感じられますが、平日の朝夕と週末の食費がすでに含まれているため、現地での追加出費が少なく、予算管理がしやすいというメリットがあります。一方、学生寮は通学に便利な都市部に位置することが多く、多国籍な留学生と交流しやすい環境ですが、外食や交際費がかさみやすい傾向です。
参考:Study Australia「Living and education costs」
語学留学の総費用シミュレーション
ここでは、出発前に支払う初期費用から現地での学費、生活費までをすべて合算し、期間ごとの総費用をシミュレーションします。「ホームステイ」と「学生寮」の2パターンで総額を比較しました。
| 期間・条件 | ホームステイ滞在 | 学生寮滞在 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 【短期】1ヶ月 (ETA利用) | 約54万円 | 約62万円 | 初期費用+学費+生活費の総額。 ※就労不可のため全額事前準備が必要。 |
| 【中期】半年 (学生ビザ) | 約268万円 | 約316万円 | 初期費用+学費+生活費(6ヶ月分)の総額。 ※ここからアルバイト収入を差し引けます。 |
| 【長期】1年間 (学生ビザ) | 約500万円 | 約595万円 | 初期費用+学費+生活費(12ヶ月分)の総額。 ※ここからアルバイト収入を差し引けます。 |
「どれくらいの期間通うべきか迷っている」「自分の予算内で通える学校を知りたい」という方は、語学学校のプロフェッショナルにご相談ください。最適なプランをご提案します。
ワーホリにかかる費用とシミュレーション

働きながら現地で暮らすことができるワーホリは、語学留学に比べて初期費用を抑えやすく、現地での労働収入を生活費に直接充てられるのが大きな特徴です。しかし、仕事が見つかるまでの期間を乗り切るための当面の生活費は確実に用意しておかなければなりません。ここでは、渡航前に準備すべき初期資金から、現地での収入目安、最終的な収支シミュレーションまでを解説します。
ワーホリ渡航に必要な初期資金
移民局の規定では、入国時に一定の滞在資金を証明することが求められます。ワーホリビザを申請する際、政府は「十分な滞在資金」として、最低5,000豪ドル(約55万円)に加えて帰りの航空券を購入できる資金の証明を求めています。つまり、最低でも約65万〜75万円の残高証明書の提示が必要です。
しかし、実際の生活を想定すると、到着してすぐに希望通りのアルバイトが見つかるとは限りません。履歴書を配り歩き、面接を受け、働き始めてから最初の給料が振り込まれるまでには、通常1ヶ月〜1ヶ月半ほどのタイムラグがあります。その間の学費や家賃、生活費はすべて貯金で賄う必要があります。
現地で余裕を持って生活基盤を固めるには、政府指定の最低額ではなく「88万〜110万円(約8,000〜10,000豪ドル)」を初期資金として準備しておくのが安心です。これだけの資金があれば、数ヶ月間無収入でも焦ることなく、納得のいく仕事や住まいをじっくり探すことができます。
参考:オーストラリア内務省「Working Holiday visa」
ワーホリの1ヶ月の生活費目安
ワーホリでの生活は、家賃を抑えるためにシェアハウスに入居し、自炊を中心にやり繰りするスタイルが基本となります。
| 項目 | 1ヶ月の費用目安 | 備考・詳細 |
|---|---|---|
| 家賃(シェアハウス) | 1,000〜1,600豪ドル (11万〜17.5万円) | 個室かシェアルームかで変動。光熱費込みが一般的。 |
| 食費(自炊メイン) | 400〜600豪ドル (4.5万〜6.5万円) | スーパーでの買い出しを中心とした金額。 |
| 交通費 | 150〜200豪ドル (1.5万〜2万円) | 電車やバスを利用した通勤・移動費。 |
| 通信費 | 30〜50豪ドル (3,300〜5,500円) | 現地の格安SIMを利用。 |
| 交際費・雑費 | 200〜400豪ドル (2万〜4.5万円) | 週末のカフェや友人とのパブでの交流など。 |
| 合計 | 1,780〜2,850豪ドル (約20〜31万円) | 外食を控えることで生活費を大きく節約可能です。 |
※料金はあくまで目安です。(2026年4月現在のレート:1豪ドル=約110円で計算、万の単位は0.5万単位で算出)
ワーホリの職種別の収入目安
現地で働く最大の魅力は、世界でもトップクラスに設定されている高い最低賃金制度です。2025〜2026年の目安としては、時給およそ24〜25豪ドル(約2,640〜2,750円)が基準となっています。雇用形態によって時給が上乗せされる独自のシステムもあり、しっかりと働けば生活費を十分にカバーできます。
| 職種 | 時給の目安 | 月収の目安(週30〜38時間稼働) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ローカルカフェ・レストラン | 25〜32豪ドル | 3,000〜4,000豪ドル (約33万〜44万円) | 英語力が求められますが、週末や祝日に働くと割増時給が適用され、大きく稼ぐことが可能です。 |
| 清掃業 | 28〜35豪ドル | 3,500〜4,500豪ドル (約38.5万〜49.5万円) | 早朝や深夜のシフトが多く、時給が高く設定されています。英語力が低めでも採用されやすい傾向があります。 |
| 農業 | 28〜30豪ドル (または歩合制) | 3,000〜5,000豪ドル (約33万〜55万円) | 時給制の優良なファームで働けば収入が安定します。地方は娯楽が少ないため、そのまま貯金に回しやすい環境です。 |
参考:オーストラリア公正労働委員会「Minimum wages」
Casual Loading(カジュアル・ローディング)
オーストラリア独自の仕組みで、有給休暇や病欠手当がない不安定な雇用形態で働く場合、基本時給に25%が上乗せされます。最低時給でも実質30.1豪ドル(約3,310円)以上となるため、短期間で効率よく稼ぎたいワーホリの方には大きなメリットです。ワーホリの総費用シミュレーション
1年間のワーホリ生活全体を通して、実際にどれくらいのお金がかかり、どれくらい稼げるのかを把握しておくことは非常に重要です。初期費用と1年分の生活費を合わせた「総支出」に対し、現地で得られる「総収入」がどれほどになるのか、代表的な2つのパターンで比較しました。
生活費はシェアハウスでの自炊生活を想定し、月24万円(約2,180豪ドル)と仮定して計算しています。
| 期間・条件 | 支出合計 | 収入 | 最終的な自己負担額 |
|---|---|---|---|
| A:語学学校(3ヶ月)+仕事(9ヶ月) | 約376万円 | 約297万円 (9ヶ月分) | 約79万円 |
| B:仕事のみ(12ヶ月) | 約326万円 | 約396万円 (12ヶ月分) | 約70万円の貯金 |
パターンAの場合、最初の3ヶ月間でしっかりと英語力を固めるため、最終的な収支はマイナスとなりますが、その後の仕事探しが有利になるメリットがあります。
一方、パターンBのように到着後すぐ働き始めれば、支出を収入が大きく上回ります。割増時給などを狙えば100万円以上の貯金も十分可能です。語学力と働く意欲次第で、最終的な収支が劇的に変わるのがワーホリ最大の特徴と言えます。
「自分の英語力で希望の仕事に就けるか不安」「現地のリアルな仕事事情が知りたい」という方は、経験豊富なアドバイザーがサポートします。お気軽にお問い合わせください。
留学・ワーホリ渡航費用の比較とまとめ

ここまで、ビザごとの費用やシミュレーションを見てきましたが、ご自身の予算や目的に合ったプランは見えてきたでしょうか。語学留学とワーホリ、それぞれの特徴を改めて比較し、限られた資金の中で生活を充実させるための実践的な節約術をご紹介します。賢くお金を管理して、現地での不安をなくし、最高に充実した滞在を目指しましょう。
渡航費用の比較
「英語を学ぶか、働くか」で迷っている方のために、学生ビザとワーホリビザの全体的なお金の流れを比較します。目的と予算のバランスを見極めるための最終チェックとして、こちらの表を活用してください。いずれも1年間滞在した場合の平均的な費用と収入のバランスを比較したものです。
| 項目 | 学生ビザ(1年間の就学) | ワーホリビザ(3ヶ月就学+9ヶ月就労) |
|---|---|---|
| 渡航前の初期費用 | 約35万円(ビザ・航空券・OSHC) | 約38万円(ビザ・航空券・海外保険) |
| 学費 | 約200万円(12ヶ月分) | 約50万円(3ヶ月分) |
| 年間の生活費 | 約265万円(※ホームステイ) | 約288万円(※シェアハウス) |
| 総支出の目安 | 約500万円 | 約376万円 |
| 現地での想定収入 | 0円(仮定) | 約297万円(フルタイム・月33万×9ヶ月) |
| 実質的な自己負担額 | 約500万円 | 約79万円(働き方次第でプラスに) |
ご覧の通り、学生ビザは「投資」としての側面が強く、まとまった初期資金と日本からの継続的な送金サポートが必要になるケースが多いです。一方ワーホリは、現地で労働力として社会に参加することで、自己負担額を劇的に減らすことができます。ご自身の現在の貯金額と、現地で一番やりたいことを天秤にかけて、最適なビザを選択してください。
現地で生活費を抑えるコツ
物価が高い環境であっても、現地の知恵を活用すれば生活費はしっかりと抑えることができます。家賃や食費などの大きな固定費から、日々のちょっとした出費まで、無理なくできる節約のコツを紹介します。到着したその日から、ぜひ実践してみてください。
スーパーの半額セールを狙う
国内の二大スーパーマーケットであるWoolworths(ウールワース)とColes(コールス)では、毎週水曜日にセール対象商品が入れ替わり、洗剤やシャンプー、お米、シリアルなどが定期的に半額になります。このサイクルを把握し、定価のときには買わず、半額になったタイミングで生活必需品をまとめ買いするのが、現地に住む留学生の鉄則です。
家賃相場の安い郊外に住む
語学学校や職場が街の中心部にある場合でも、住居は電車やバスで30〜40分ほど離れた郊外のエリアで探すことをおすすめします。中心部の狭いシェアルームと同じ家賃で、郊外であれば広くて快適な個室を借りられることも少なくありません。交通費を考慮しても、トータルでの生活の質とコストパフォーマンスは郊外の方が高くなります。
まかない付きのローカルジョブを探す
レストランやカフェなどのホスピタリティ産業で働く最大のメリットは、高い時給に加えて「まかない」が提供されることが多い点です。特に物価が高い環境において、1日1食でも職場で美味しい食事をカバーできれば、月間の食費を1万〜2万円単位で大幅に浮かせることができます。
海外送金サービス「Wise(ワイズ)」の活用
日本から生活費を送金する際、メガバンクなどの伝統的な銀行送金を利用すると、数千円の手数料に加えて不利な為替レートが適用され、知らず知らずのうちに大きく損をしてしまいます。現在、留学生の主流となっている「Wise」などのオンライン送金サービスを利用すれば、市場レートが適用され、手数料も最小限に抑えることができます。
留学やワーホリにおけるお金の不安は、正しい情報と事前の綿密なプランニングで解消することができます。現地での生活スタイルを具体的にイメージし、自分だけの予算表を作成してみましょう。
「自分の予算に合った都市や学校を選びたい」「資金計画が現実的かどうか確認したい」という方は、ぜひご相談ください。あなたの理想のプランを、資金面からもサポートいたします。
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