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フィリピン留学を検討している皆さん、航空券選びで悩んでいませんか。実は、同じ目的地でも予約方法や時期の選び方次第で、航空券代に5万円以上の差が生まれることがあります。航空券は、賢く選ぶことで留学全体の予算を大幅に削減できる重要なポイントです。
この記事では、フィリピン留学の航空券相場から具体的な節約テクニック、さらには購入時の落とし穴まで、実践的な情報を詳しくご紹介します。正しい知識を身につけて、お得にフィリピン留学を実現しましょう。
- フィリピン往復航空券の相場
- 航空券代の節約方法と留意点
- LCCの追加料金(預け荷物、機内食、座席指定)
- 留学期間に合わせた帰国便の手配方法
- 出発空港ごとの値段の違い
- 韓国・台湾経由便による大幅節約の可能性
- 複数の比較サイト活用の重要性
- 航空会社公式サイトのセール情報
フィリピン留学にかかる航空券の相場とは?
フィリピン留学を検討する際、航空券費用は留学予算削減の重要な要素です。エコノミークラスの往復航空券は一般的に5~15万円の価格帯となっており、この幅広い価格差は時期・目的地・航空会社によって大きく左右されます。
留学費用を抑えたい方にとって、航空券選びは最初の重要な節約ポイントとなります。例えば、同じセブ島への留学でも、渡航時期を調整するだけで5万円以上の差が生まれることも珍しくありません。そのため、航空券の相場を正しく理解し、自分の留学条件に合わせた価格シミュレーションを行うことが賢明です。
留学都市 | ローシーズン | ハイシーズン | 直行便 | 経由便 |
---|---|---|---|---|
マニラ | 5~8万円 | 10~12万円 | 10~15万円 | 5~10万円 |
セブ | 6~9万円 | 11~13万円 | 11~16万円 | 6~11万円 |
クラーク | 7~10万円 | 12~14万円 | 12~17万円 | 7~12万円 |
この表から分かるように、費用を抑える基本方針は「ローシーズンの経由便を狙う」ことです。ただし、時間コストや利便性とのバランスも考慮して、総合的な判断を行うことが重要です。
【時期別】ハイシーズン・ローシーズンの航空券価格
フィリピン留学の航空券価格は、季節によって大きく変動します。最も高額になるハイシーズンは12~1月にかけての年末年始期間で、往復12~15万円程度が相場となります。続いて7~8月の夏休み期間も高く、往復10~13万円程度の価格帯です。
一方、最も安価なローシーズンは4~6月、9~11月の期間で、往復5~8万円程度で航空券を購入することが可能です。この価格差は実に3~7万円にも及び、渡航時期を1~2ヶ月ずらすだけで大幅な節約が実現できます。
時期 | 価格帯 | 特徴 | 節約効果 |
---|---|---|---|
1~2月 | 12~15万円 | 年末年始・春節の影響 | ― |
3月 | 9~12万円 | 卒業旅行シーズン | -2万円 |
4~6月 | 5~8万円 | 再安値期間 | -5万円 |
7~8月 | 10~13万円 | 夏休みシーズン | -1万円 |
9~11月 | 6~9万円 | 安値期間 | -4万円 |
12月 | 13~16万円 | 最高値期間 | ― |
留学開始時期に柔軟性がある方は、ローシーズンでの渡航をおすすめします。特に社会人の方で長期休暇を取得する場合は、4~6月の最安値期間を狙うことで、航空券費用を大幅に削減できるでしょう。
【主要都市別】料金目安
フィリピンの主要留学都市への航空券料金は、各都市の立地や就航航空会社数によって異なります。最も選択肢が多く価格競争が激しいマニラが5~12万円と最も安価で、続いてセブが6~13万円、クラークが7~14万円、ダバオが8~15万円という価格帯になっています。

重要なポイントは、航空券が安い都市が必ずしも留学総費用が安いとは限らないことです。例えば、マニラは航空券が最安値でも、都市部のため語学学校の費用や生活費が高い傾向があります。一方、セブは航空券がやや高めでも、語学学校の選択肢が豊富で競争原理により留学費用が抑えられているケースも多く見られます。
都市名 | 航空券価格帯 | 直行便の有無 | 留学費用総額への影響 |
---|---|---|---|
マニラ | 5~12万円 | あり | 都市部のため生活費高 |
セブ | 6~13万円 | あり | 学校選択肢豊富で競争激化 |
クラーク | 7~14万円 | あり | 欧米系学校多く費用高め |
ダバオ | 8~15万円 | なし(経由必須) | 地方都市で生活費安 |
バギオ | 5~12万円 | なし(マニラ経由) | 高原都市で生活費安 |
都市選択時は、航空券費用だけでなく現地での生活費や語学学校の費用も含めた総合的な判断が必要です。特に長期留学を予定している方は、月々の生活費の差が航空券の価格差を上回る可能性もあるため、慎重に検討することをおすすめします。
留学都市を悩んでいる方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
直行便と経由便の価格比較
直行便と経由便の価格差は、一般的に5万円程度となっています。直行便は往復10~15万円が相場である一方、経由便は5~10万円程度で購入可能です。この価格差の背景には、時間コストと利便性のトレードオフがあります。
直行便を選択した場合、フライト時間は3~4時間程度で済みますが、経由便の場合は乗り継ぎ時間を含めて8時間から15時間程度かかります。つまり、5万円の節約と引き換えに、5~10時間の時間ロスが発生することになります。
便種 | 価格帯 | 所要時間 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
直行便 | 10~15万円 | 3~4時間 | 短時間・楽 | 高額・便数少 |
経由便 | 5~10万円 | 8~15時間 | 安価・便数多 | 長時間・乗り継ぎ疲労 |
初回留学者や海外旅行に慣れていない方には、言語の不安や乗り継ぎ手続きの複雑さを考慮して直行便を推奨します。一方、海外旅行の経験が豊富で時間に余裕がある方は、経由便を活用することで大幅な節約が可能です。また、経由地での短時間観光を楽しめる場合もあり、単なる移動時間を有意義に過ごすことができるでしょう。
フィリピン留学の航空券を安く買う7つの方法
航空券の節約は、正しい知識と戦略的なアプローチによって大幅な費用削減が可能です。以下で紹介する7つの方法を効果の高い順に実践することで、最大で50%以上の節約も夢ではありません。留学計画の確定度や予算制約、利便性の重視度に応じて最適な組み合わせを選びましょう。
早期予約で20~30%、LCC利用で30~50%、平日便選択で10~20%、比較サイト活用で5~15%、経由便利用で20~40%、セール情報活用で30~60%、マイル活用で実質0円も可能です。これらを組み合わせることで、相乗効果による更なる節約が期待できます。
節約方法 | 節約効果 | 適用条件 | 難易度 | 推奨度 |
---|---|---|---|---|
早期予約 | 20~30% | 予定確定 | 易 | ★★★★★ |
LCC利用 | 30~50% | サービス受諾可 | 易 | ★★★★☆ |
平日便 | 10~20% | 平日休み取得可 | 中 | ★★★★☆ |
比較サイト | 5~15% | 時間をかけられる | 易 | ★★★★☆ |
経由便 | 20~40% | 時間に余裕 | 中 | ★★★☆☆ |
セール活用 | 30~60% | タイミング重要 | 難 | ★★★☆☆ |
マイル活用 | 50~100% | 長期計画必要 | 難 | ★★☆☆☆ |
留学時期が確定している方は早期予約を最優先に、予算制約が厳しい方はLCCと経由便の組み合わせを、時間に余裕がある方は全ての方法を検討することをおすすめします。
留学時期を悩んでいる方は、まずはこちらからご相談ください。
早めに予約する
航空券の価格は、出発日までの期間によって大きく変動します。一般的に、出発の3~4ヶ月前が最安値となり、出発2週間前には最高値に達する可能性があります。この価格変動メカニズムを理解し、適切なタイミングで予約することで、2~4万円の節約が可能です。
航空会社は座席の販売状況に応じて段階的に価格を上げていくため、早期予約は確実な節約効果をもたらします。特に留学のようにあらかじめ渡航日程が決まっている場合は、この早期予約の恩恵を最大限に活用できるでしょう。
予約タイミング | 価格水準 | 節約効果 | リスク |
---|---|---|---|
6ヶ月前 | 80~90% | 1~2万円節約 | 計画変更リスク高 |
3~4ヶ月前 | 100% | 基準 | 適度なリスク |
1~2ヶ月前 | 110~130% | 1~3万円高 | 低リスク |
2週間前 | 150~200% | 5~10万円高 | 極低リスク |
ただし、留学プランが変更される可能性がある方は注意が必要です。格安の早期予約チケットは変更やキャンセルが不可能な場合が多く、プラン変更時に大きな損失を被るリスクがあります。そのような場合は、「変更可能チケット+早期予約」という選択肢を検討しましょう。変更可能チケットは1~3万円程度の追加費用がかかりますが、早期予約による節約効果でこの追加費用を相殺できる場合が多いです。

最もおすすめの戦略は、留学予定の3~4ヶ月前から価格をチェックし、相場より安い価格が出たタイミングで即座に予約することです。
格安航空会社(LCC)を利用する
格安航空会社(LCC)の利用は、航空券費用を大幅に削減できる最も効果的な方法の一つです。

フィリピン路線で利用可能な主要LCCは、セブパシフィック航空(往復4~8万円)、ジェットスター(往復5~9万円)、エアアジア(往復5~10万円)があり、従来のフルサービス航空会社と比較して3~7万円の価格差があります。
しかし、LCCの「見た目の安さ」に惑わされてはいけません。基本運賃には最低限のサービスしか含まれておらず、預け荷物、機内食、座席指定などは全て有料オプションとなります。例えば、預け荷物20kg追加で8,000~15,000円、機内食で1,500~3,000円の追加費用が発生するため、総費用での比較が重要です。
航空会社 | 基本料金 | 預け荷物20kg | 機内食 | 座席指定 | 総費用目安 |
---|---|---|---|---|---|
セブパシフィック | 4~8万円 | +1.2万円 | +0.3万円 | +0.5万円 | 6~10万円 |
ジェットスター | 5~9万円 | +1.0万円 | +0.2万円 | +0.3万円 | 6.5~10.5万円 |
エアアジア | 5~10万円 | +1.5万円 | +0.3万円 | +0.4万円 | 7.2~12.2万円 |
フルサービス | 10~15万円 | 無料 | 無料 | 無料 | 10~15万円 |
留学生の場合、通常20~35kgの荷物を持参するため、預け荷物の追加料金は避けられません。また、長時間のフライトでは機内食も必要になるでしょう。これらを考慮すると、「見た目2万円安いLCC」が実際には「1万円高い」というケースも珍しくありません。
LCC選択時の判断基準は、「総費用でフルサービス航空会社より2万円以上安い場合のみ選択する」ことです。また、LCCは遅延やキャンセルのリスクが高いため、留学初日に重要な予定がある場合は避けることをおすすめします。
平日・深夜便を狙う
航空券の価格は、出発曜日と時間帯によって大きく異なります。土日出発と火水木出発では1~3万円の価格差があり、日中便と深夜便では5,000~15,000円の差が生じます。この価格差を活用することで、スケジュール調整が可能な方は確実に節約効果を得られます。
最も安価な組み合わせは「火曜日または水曜日の深夜便」で、最も高額な「金曜日または日曜日の昼間便」と比較すると、3~5万円の差が生じることもあります。社会人の方で有給休暇の取得に柔軟性がある場合や、学生の方で授業スケジュールに余裕がある場合は、この価格差を最大限に活用してください。
出発曜日 | 価格水準 | 推奨度 |
---|---|---|
月曜日 | 95% | ★★★☆☆ |
火曜日 | 85% | ★★★★★ |
水曜日 | 80% | ★★★★★ |
木曜日 | 90% | ★★★★☆ |
金曜日 | 120% | ★☆☆☆☆ |
土曜日 | 115% | ★★☆☆☆ |
日曜日 | 125% | ★☆☆☆☆ |
深夜便については、到着時間と現地での移動手段を考慮する必要があります。深夜到着の場合、空港から宿泊先への移動が困難になる可能性があるため、事前に交通手段を確保しておくことが重要です。しかし、この不便さを考慮しても、1~2万円の節約効果は魅力的です。
平日休みが取得可能な方は、迷わず平日便を選択することを強く推奨します。特に火曜日と水曜日の深夜便は、価格と空席状況の両面で最も有利な条件が揃っています。
空港送迎などのオプションについて詳しく知りたい方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
比較サイトをフル活用する
航空券の比較サイトは、効率的な価格調査に欠かせないツールです。スカイスキャナー、エクスペディア、トラベルコなどの主要比較サイトでは、同じ便でも10~20%の価格差が生じることがあります。この価格差を見逃さないために、最低3つのサイトでの比較検索を必ず実施しましょう。
比較サイトごとに提携している旅行会社や航空会社が異なるため、表示される価格にばらつきが生じます。また、各サイトには独自のセールやキャンペーンがあるため、複数サイトでの確認により最安値を発見できる確率が高まります。
比較サイト | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
スカイスキャナー | 世界最大級 | 検索範囲広い | 日本語サポート限定 |
エクスペディア | 総合旅行サイト | ホテルとセット割引 | 手数料やや高 |
トラベルコ | 日本最大級 | 日本語サポート充実 | 海外便やや弱い |
楽天トラベル | 楽天系列 | ポイント還元 | 価格競争劣る |
価格監視を効率化するために、各サイトの価格アラート機能を積極的に活用してください。希望する価格条件を設定しておくことで、相場より安い航空券が販売された際に即座に通知を受け取れます。一般的に、相場の80%以下の価格が出現した場合は「即決レベル」の好条件と判断できます。
効果的な比較サイト活用戦略は、平常時は週1回の価格チェック、出発2ヶ月前からは毎日のチェック、そして理想価格の90%以下になった時点での即座の予約です。この戦略により、価格変動の波を逃すことなく最適なタイミングで購入できるでしょう。
経由便をうまく活用する
経由便は直行便と比較して大幅な節約効果をもたらします。主要な経由地別の節約効果は、仁川経由で2~4万円、台北経由で1~3万円、バンコク経由で2~5万円となっています。これらの経由便を戦略的に活用することで、航空券費用の大幅な削減が可能です。
経由便の最大の魅力は、乗り継ぎ時間を有効活用できることです。乗り継ぎ時間が4時間以上ある場合は空港内でのショッピングや食事を楽しめ、12時間以上ある場合は市内観光も選択肢に入ります。つまり、経由便のデメリットである「長時間移動」を逆に「追加の旅行体験」として活用できるのです。
経由地 | 節約効果 | 一般的な乗り継ぎ時間 | 市内観光の可否 |
---|---|---|---|
仁川(韓国) | 2~4万円 | 2~8時間 | 6時間以上で可能 |
台北(台湾) | 1~3万円 | 2~6時間 | 8時間以上で可能 |
バンコク(タイ) | 2~5万円 | 3~10時間 | 8時間以上で可能 |
クアラルンプール(マレーシア) | 1~4万円 | 2~12時間 | 8時間以上で可能 |
経由便選択時の重要なポイントは、適切な乗り継ぎ時間の確保です。国際線の乗り継ぎには最低2時間、推奨3時間以上が必要ですが、初回利用者は余裕をもって4時間以上を選択することをお勧めします。極端に短い乗り継ぎ時間の便は、遅延時のリスクが高く、乗り継ぎ失敗による追加費用(5~15万円)が発生する可能性があります。
経由便活用の成功の鍵は、「移動時間の長さをデメリットではなく、追加体験のメリットとして捉える」発想転換です。韓国や台湾での8時間乗り継ぎを「半日観光」として楽しめる方にとって、経由便は節約と体験の両立を実現する理想的な選択肢となるでしょう。
航空会社の公式サイト・セール情報をチェックする
航空会社の公式サイトで実施されるセールは、最大60%OFFという驚異的な割引率を実現することがあります。フィリピン航空は年4回の大型セール、セブパシフィック航空は毎月のシートセールを実施しており、これらの情報をいち早く入手することで大幅な節約が可能です。
セール成功の最大のポイントは、情報収集の速さと行動の迅速さです。人気路線のセール航空券は、開始から6時間以内に売り切れることが珍しくありません。そのため、各航空会社のSNSアカウントをフォローし、メルマガに登録して、セール情報を即座に入手できる体制を整えておくことが重要です。
航空会社 | セール頻度 | 割引率 | 販売期間 | 対象期間 |
---|---|---|---|---|
フィリピン航空 | 四半期毎 | 30~50%OFF | 3~7日間 | 3~6ヶ月後 |
セブパシフィック | 毎月 | 40~60%OFF | 1~3日間 | 2~4ヶ月後 |
ジェットスター | 不定期 | 30~40%OFF | 2~5日間 | 1~3ヶ月後 |
エアアジア | 不定期 | 34~45%OFF | 3~7日間 | 2~5ヶ月後 |
セール情報を効率的に収集するためには、航空会社の公式アプリをインストールし、プッシュ通知を有効にすることをお勧めします。また、セール開始時刻(多くは午前10時や正午)を事前に把握し、その時間帯はスマートフォンやパソコンの前で待機する覚悟も必要です。
セール航空券購入時の注意点は、条件の確認です。セール価格は往往にして変更・キャンセル不可の条件が付いているため、留学計画が確定していることが前提となります。また、セール対象の日程が限定されているため、あなたの希望する渡航日程と合致するかの確認も必須です。
マイルやポイントを活用する方法
マイルやポイントを戦略的に活用することで、航空券を実質無料で入手することも可能です。一般的に、フィリピン往復航空券に必要なマイル数は50,000マイル程度で、これはクレジットカード利用で月5万円を10ヶ月継続することで達成できる水準です。
マイル獲得の最も効率的な方法は、航空会社系クレジットカードの活用です。JALカードやANAカードなら、100円の利用で1マイル貯まるため、月々の固定費(光熱費、通信費、食費など)をカード払いに集約することで、自然にマイルが蓄積されます。
留学準備期間を逆算したマイル貯蓄戦略を立てることが重要です。1年後の留学を予定している場合、月4万円のカード利用で年間4,800マイル、2年計画なら9,600マイル貯まります。これに入会ボーナス(5,000~10,000マイル)や搭乗ボーナスを加えることで、往復航空券に必要な50,000マイルの一部をカバーできます。
ただし、マイル活用には計画性が必要です。特典航空券は座席数に限りがあり、希望する日程で取得できない可能性もあります。そのため、マイル戦略は「メインプラン」ではなく「サブプラン」として位置づけ、現金での購入も並行して検討することをお勧めします。
航空券購入時の注意点と落とし穴
航空券の購入は一見単純に見えますが、実際には多くの落とし穴が存在します。「安い航空券には必ず理由がある」という原則を念頭に置き、価格の安さに飛びつかないようにしましょう。
特に留学期間が数か月から1年にわたる場合、航空券の選び方次第で総費用が大きく変わることもあります。また、現地で予期しない事情により帰国日程を変更する必要が生じる場合もあるため、柔軟性のある航空券を選ぶことが重要です。
キャンセル・変更不可のチケットに注意
格安航空券を探していると、「変更・払い戻し不可」という条件付きのチケットを多く見かけます。これらのチケットは確かに安価ですが、留学という長期の海外滞在には大きなリスクを伴います。
留学中には様々な予期しない事態が発生する可能性があります。家族の緊急事態、健康上の問題、学校側の都合による開始日の変更、ビザ取得の遅れなど、帰国日程を変更せざるを得ない状況は決して珍しくありません。このような場合、変更不可のチケットでは新たに航空券を購入する必要があり、結果的に高額な出費となってしまいます。
また、新型コロナウイルスのような予期しない世界的な事態により、フライトが運休になったり入国制限が実施されたりする場合もあります。こうした不可抗力による変更に対しても、柔軟に対応できる航空券を選んでおくことで、余計なストレスと費用を避けることができます。
乗り継ぎ時間が極端に短い便に注意
格安航空券の中には、乗り継ぎ時間を極端に短く設定することで安価に提供されているものがあります。しかし、これは留学生にとって大きなリスクとなる可能性があります。
国際線の乗り継ぎでは、入国審査、荷物の受け取り、再チェックイン、出国審査、搭乗ゲートまでの移動など、多くの手続きが必要です。特に初めての海外渡航や、慣れない空港での乗り継ぎの場合、予想以上に時間がかかることがあります。乗り継ぎ時間が1時間未満の場合、ちょっとした遅延でも次の便に乗り遅れるリスクが高くなります。
乗り継ぎに失敗すると、次の便の空席待ちをしなければならず、場合によっては数日間空港で待機することになる可能性もあります。留学開始日に間に合わなくなれば、学校側にも迷惑をかけることになります。安全な乗り継ぎのためには、最低でも2〜3時間の余裕を持った便を選ぶことをおすすめします。
LCCの手荷物制限と追加料金に注意
LCC(格安航空会社)は基本運賃が安い反面、様々なサービスが有料オプションとなっています。特に手荷物に関する制限は厳しく、留学生にとって大きな負担となる場合があります。
留学では、長期間の滞在に必要な衣類、教材、パソコンなどの電子機器、医薬品など、多くの荷物を持参する必要があります。LCCの場合、預け荷物は完全に有料であることが多く、重量超過料金も高額に設定されています。また、機内持ち込み荷物についても、サイズや重量の制限が厳しく、超過した場合の追加料金は予想以上に高額になることがあります。
航空会社タイプ | 預け荷物 | 機内持ち込み | 重量超過料金 |
---|---|---|---|
フルサービス | 通常20~23kg無料 | 7~10kg | 比較的安価 |
LCC | 完全有料(5,000~15,000円) | 厳格な制限 | 高額 |
事前に荷物の重量を正確に測定し、必要に応じて追加手荷物オプションを購入しておくことで、空港でのトラブルを避けることができます。結果的に、LCCでも追加料金を含めると従来の航空会社とあまり変わらない金額になることも多いため、総合的な費用で比較検討することが重要です。
留学期間に合った帰りのチケット手配の工夫
留学期間が長期にわたる場合、帰国日程を確定させることが困難な状況があります。語学の習得状況、現地での就職活動、追加の学習機会など、様々な要因により滞在期間を延長したいと考える学生は少なくありません。

オープンチケットとは、復路の搭乗日を後から指定できるタイプの航空券です。一般的に往復チケットよりも高額ですが、1年間の有効期限内であれば自由に帰国日を設定できるため、長期留学生には非常に便利です。ただし、オープンチケットは取り扱いが少なくなっており、利用可能な航空会社や路線が限られています。
オープンチケットが利用できない場合は、変更可能な航空券を選ぶことをお勧めします。変更手数料は必要ですが、新たに航空券を購入するよりもはるかに安価です。変更可能な回数や変更手数料は航空会社や運賃タイプによって異なるため、購入前に詳細を確認しておきましょう。
また、一部の航空会社では学生向けの特別運賃を提供しており、一般的な運賃よりも変更条件が緩やかに設定されている場合があります。学生証明書の提示が必要ですが、長期留学生には検討価値の高いオプションです。
出発空港別の安くなる傾向と裏技
フィリピンへの航空券価格は、出発空港によって大きく異なります。一般的に知られている価格差だけでなく、経由地の選び方や予約のタイミングによって、さらなる節約が可能です。日本各地からフィリピンへのアクセス方法を理解し、最適な組み合わせを見つけることが重要です。
地方在住の方にとっては、最寄りの空港から直接出発するか、東京や大阪の主要空まで移動してから出発するかの選択も重要な検討事項となります。交通費と宿泊費を含めた総合的な費用計算により、最もお得なルートを見つけましょう。
成田 vs 羽田 どちらが安い?
東京エリアの2大空港である成田と羽田では、フィリピン行きの航空券価格に明確な傾向があります。一般的に、成田発の便の方が安価に設定されていることが多く、これは成田空港がより多くの国際線を運航しており、競争が激しいためです。
成田空港
フィリピン航空、セブパシフィック航空、全日空、日本航空など、多くの航空会社がマニラやセブへの直行便を運航しています。選択肢が多いため、価格競争が働きやすく、特に平日出発の便では大幅な割引が適用されることがあります。繁忙期を避けて予約することで、羽田発よりも1万円以上安く購入できる場合もあります。
羽田空港
都心からのアクセスが良好で、早朝や深夜の便でも利用しやすいというメリットがあります。特に関東近郊にお住まいの方にとっては、成田への移動時間とコストを考慮すると、羽田発の方が総合的にお得になる場合があります。また、羽田発の便は比較的新しい機材を使用していることが多く、快適性を重視する場合は検討価値があります。
ただし、価格差は時期や予約タイミングによって変動するため、両空港の料金を必ず比較検討することをおすすめします。特に、出発の2〜3か月前に予約する場合、成田発で大幅な早期割引が適用されることが多く、節約効果が高くなります。
関空・中部・福岡など地方空港発はどう?
地方空港からフィリピンへの直行便は限られていますが、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港などの主要地方空港からは定期的に直行便が運航されています。これらの空港を利用することで、東京経由よりも安価にフィリピンに到着できる場合があります。
関西国際空港
フィリピン航空とセブパシフィック航空がマニラへの直行便を運航しています。関西エリアにお住まいの方にとっては、成田や羽田まで移動する必要がないため、時間と交通費の節約になります。特に、平日出発の便では、東京発よりも2〜3万円安く購入できることがあります。
中部国際空港(セントレア)
フィリピン航空がマニラへの直行便を運航しています。中京圏にお住まいの方にとっては最も便利な選択肢となります。運航頻度は東京発ほど多くありませんが、競争が少ない分、早期予約による割引率が高い傾向があります。
福岡空港
セブパシフィック航空がマニラへの直行便を運航しています。九州・中国・四国地方にお住まいの方にとっては、本州の空港まで移動するよりも大幅に安価で便利です。特に、福岡発の便は日本人の利用率が比較的低いため、直前でも空席を確保しやすいというメリットがあります。
地方空港利用時の注意点として、運航頻度が少ないため、帰国便の選択肢が限られることがあります。また、悪天候等による欠航の際の代替便が少ないため、スケジュールに余裕を持った計画を立てることが重要です。
韓国・台湾経由便をうまく使う裏技
直行便よりもさらに安価にフィリピンに渡航する方法として、韓国や台湾経由の便を活用する裏技があります。これらの経由便を上手に利用することで、直行便の半額程度でフィリピンに到着できる場合があります。
韓国経由
大韓航空やアシアナ航空、LCCのティーウェイ航空やジンエアーなどが利用できます。特に、ソウル(仁川空港)経由でマニラに向かう便は、競争が激しいため非常に安価に設定されています。日本からソウルまでは2時間程度、ソウルからマニラまでは3時間程度で、乗り継ぎ時間を含めても8〜10時間でフィリピンに到着できます。
台湾経由
中華航空、エバー航空、ジェットスター・アジアなどが利用できます。台北(桃園空港)経由の便は、特に関西や福岡からの接続が良く、地方在住の方にとって便利な選択肢となります。また、台湾の航空会社は機内食の質が高く、長時間のフライトでも快適に過ごすことができます。

経由便利用時の裏技として、「ストップオーバー」を活用する方法があります。乗り継ぎ時間を意図的に長く設定し、経由地で1〜2日観光を楽しんでからフィリピンに向かうことで、実質的に2か国を旅行できます。追加料金なしで経由地に滞在できる場合が多く、留学前の良い経験となります。
ただし、経由便利用時は乗り継ぎ失敗のリスクもあるため、十分な乗り継ぎ時間を確保することが重要です。また、手荷物の取り扱いや査証の必要性についても事前に確認しておきましょう。
まとめ|フィリピン留学の航空券は「情報戦」!賢く予約して節約しよう
フィリピン留学における航空券選びは、まさに「情報戦」と言えるでしょう。同じ目的地、同じ日程でも、予約方法や選択する航空会社、経由地によって費用は大きく変わります。留学費用全体に占める航空券代の割合は決して小さくないため、しっかりと情報収集して最適な選択をすることが重要です。
価格だけでなく、留学という特殊な目的に適した条件を備えた航空券を選ぶことが成功の鍵となります。変更可能性、手荷物制限、乗り継ぎの安全性など、様々な要素を総合的に判断し、自分の留学計画に最も適した航空券を見つけましょう。
出発空港の選択肢を広げ、経由便も含めて比較検討することで、想像以上の節約が可能になります。特に、地方在住の方は、東京の空港まで移動するコストと時間を考慮して、地元空港発の便や近隣国経由の便も検討してみてください。
早期予約による割引、平日出発の安価な運賃、学生向け特別運賃など、様々な節約方法を組み合わせることで、留学費用全体を大幅に圧縮することができます。浮いた費用は、現地での生活費や追加の学習機会に充てることで、より充実した留学生活を送ることができるでしょう。情報収集を怠らず、複数の選択肢を比較検討し、賢い航空券選びでフィリピン留学を成功させてください!
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