旅行や留学などでフィリピンに行くとなると、現地の治安が気になりますよね。
特に初めてのフィリピン渡航となると、どんなトラブルが起きて、どんなことを対策すべきなのか想像しにくいかもしれません。
今回はそんなフィリピンの治安についてご紹介します!
フィリピンで安全に滞在するための対策についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
フィリピンの治安の現状
フィリピンの治安や現状について、基本的な知識は以下の通りです。
- 犯罪発生率と主な犯罪タイプ
- 地域別の治安状況
- 観光客に対する犯罪の傾向
日本とは違うフィリピンの治安の現状はどんなものなのでしょうか。
犯罪発生率と主な犯罪タイプ
フィリピンの治安はエリアによってさまざまですが、世界の治安ランキングでは日本より下位となります。
フィリピン:163カ国中125位 日本:163カ国中10位
(GPI( the Institute for Economics and Peace)2021/2022年調べ)
魅力的なスポットが盛りだくさんで親切な人が多いフィリピンですが、エリアによっては気を付けて行動しましょう。
フィリピンで遭遇しやすい軽犯罪として
- スリ
- 置き引き
- ぼったくり
- キャッチ
- 違法賭博
などがあります。
地域別の治安状況
フィリピンの治安は地域によってさまざまです。日本から観光や留学目的で渡航の機会の多いエリアを中心に、それぞれの状況をみてみましょう。
セブ島
まず、留学先にも旅行先にも人気のあるセブ島ですが、こちらは世界屈指のリゾート地ということもあり、外資系企業や語学学校も多く、観光地としての施設も充実しており、とても栄えています。そのためフィリピンの他の地域と比べると、比較的安全なエリアです。特に中心地のセブシティは日中に日本人が一人で歩いていても悪目立ちすることもなく、人気の多い場所なら特に安心して過ごすことができます。他の国のビーチリゾートの雰囲気に慣れていて安全な場所と気を付けるべき場所が想像できるという人や、初めてフィリピンへ渡航する人にとってもお勧めの場所となっています。
夜間も不用意に一人で外出しない限り、特に問題はありません。しかしいくら安全なセブとはいえ、日本と同じ感覚で過ごしていると軽犯罪に巻き込まれることもあるので、注意しましょう。
スリやひったくり、置き引きはもちろん、日本語が流暢な強引な客引きなどについていくと、トラブルに見舞われることもあります。荷物からは絶対に目を離さないようにしましょう。
またリゾートエリアではなく繁華街や旧市街に行けば行くほど治安は悪くなる傾向にあります。そのため、現地に少し慣れたからといって対策せずに立ち入ることはお勧めしません。滞在が長くなってきても十分に注意しましょう。
最近は更に治安の向上を感じるという声も増えておりますので、日本ではない異国で生活している気持ちを忘れなければ、充実した毎日を過ごすことができるでしょう!
マニラ
フィリピンの首都であり経済や文化の中核を担うマニラ。スペイン統治下の面影を残す旧市街、経済的成長途中であることを象徴するようなビジネスビルにショッピングセンター、外資系企業の流入など、多彩な面を見せてくれるマニラは語学の勉強のみならず、世界が広がる経験をさせてくれるでしょう。当然、たくさんの人が住んでいます。地元の人や旅行や留学・ビジネス目的の人々以外にも、7,000以上あるフィリピンの島々から都会に仕事を求めやってくるフィリピンの地方の人々、近隣諸国からの移住者など、街ゆく人のルーツの種類は計り知れないほどに多彩です。
他の国の大都市でも起こりやすいことではありますが、そんなたくさんの人々が一つの街で生活すると、当然治安は悪くなることもあります。特にマニラはフィリピンの都市の中でも治安が悪いエリアが点在しているので、迂闊に観光客が普段立ち入らないようなエリアに行くことは控えましょう。ひったくりやスリなどに遭う確率もセブ島より高いです。マニラは旅慣れた人でも細心の注意を払って行動していますので、気を付けましょう。
しかし、観光客や留学生、他国からのビジネス目的の移住者が滞在したり行動するエリアは整備されていて、街並みやお店は雰囲気が洗練されています。そういった場所や日中に観光客が多く出入りする場所は、安心して過ごせるところも多いです。
フィリピン国内に限らず、大都市は道を一本超えただけで治安がガラッと変わることも少なくありません。外を歩いているときは、荷物に注意を払う意味も兼ねて、スマホや音楽に集中しすぎながら歩くことは控えましょう。
クラーク
クラークはマニラと同じルソン島の中心に位置するエリアです。マニラから車で約2時間ほど北上した、パンガパンガ州とターラック州をまたぐ位置にあります。
クラークにはフィリピンを代表する経済特別区があります。このクラーク経済特別区にはさまざまな外資系企業や施設があり、出張などのビジネス滞在目的の外国人がとても多いです(元米軍基地だったこともあり、アメリカ人が多いです)。そのため日常的に英語が通じやすいエリアであり、語学学校も多くあります。マニラから近いこともありあらゆるアクセスも良好、郊外の自然が多い場所もあり、住むにはバランスが取れています。経済特別区内はゲートで囲まれており、24時間体制で警備がされているので治安面は非常に安定しており、また日常生活での英語使用率の高さから、フィリピン語学留学には穴場的な場所となっています!
そんな滞在にお勧めのクラークではありますが、経済特別区とそれ以外のエリアとの治安の差は大きいため、一歩経済特別区を出れば、フィリピンの他の大きな都市と同じくらいの警戒心が必要です。経済特別区の外を女性が夜間に一人で歩くなどの行為は控えましょう。また経済特別区の外にある語学学校も多いです。語学学校が多くあるエリア周辺の治安はセブ島と同じ程度ではありますが、それでも経済特別区内よりは注意が必要です。
またフィリピンの中で一番治安上懸念があるのが、ミンダナオ地域です。ミンダナオ島はフィリピン国内で2番目に大きい島で、ダバオなどの都市があります。セブ島の南に位置し、気候も安定していて語学学校もいくつかあり、過ごしやすい雰囲気を感じることもあるかもしれません。最近ではダバオを中心に治安が良くなってはきていますが、島の南西部には近づかないようにしましょう。また同じ理由で、パラワン島の南部に行くのも必要がない限り控えましょう。
観光客に対する犯罪の傾向
フィリピンで起こる犯罪は、軽犯罪から強盗やテロまでさまざまですが、観光客や外国人が巻き込まれやすいものは、スリやひったくり、置き引きのような軽犯罪が主でしょう。
ローカルの人しか行かないようなエリアに一人で行くと、悪質なキャッチなどに絡まれる可能性も上がります。
対策さえすれば大事にならない軽犯罪ですが、安易な行動は避けましょう。
知っておくべき7つの注意点
フィリピンでの安全対策について、必ず知っておくべき項目は以下の7つです。
- スリや置き引きに注意
- 夜間の外出を控える
- 公共交通機関での警戒
- 貴重品の管理
- 人混みでの注意
- 詐欺や強盗への警戒
- 食事や飲み物への注意
具体的にはどのような内容なのでしょうか?
スリや置き引きに注意
スリや置き引きは一番注意すべき犯罪です。
観光客や留学生にとっては最も身近で遭遇しやすいものだからです。
観光地やショッピングセンターなどは人も多く、一度被害に遭うと取り戻すことが難しくなります。
貴重品はしっかりとバッグに入れ、身体に近い場所で持ちましょう。
荷物やスマホを席の確保代わりに置いておくなどは絶対にやめましょう。
目が届くところに置いておくことが大切です。
夜間の外出を控える
夜間の外出は極力控えましょう。
昼間と違い、人の目が届きにくいため、犯罪に遭遇した場合逃げられやすく、また自分自身も逃げにくい状況になりやすいからです。
特に観光客が少なく、ローカルの人しかいないエリアへ行く、一人で夜間行動するなどは絶対にやめましょう。
公共交通機関での警戒
公共交通機関を使用する場合は、警戒心を持つようにしましょう。
人口密度が高い場合、スリなどに遭う確率が上がるからです。
日本の公共交通機関のように寝て過ごすことも避けましょう。
貴重品の管理
貴重品の管理は徹底しましょう。
盗難に遭うと、その後の滞在に大きく影響が出てしまうためです。
財布やパスポートなどはもちろん、高級な装飾品を無防備に見せるのも良くありません。
身体に近い位置で持ち歩く、ホテルや学生寮のセキュリティボックスを活用するなど徹底しましょう。
人混みでの注意
人込みでは細心の注意を払いましょう。
人が多いところでは身動きがとりにくく、スリやひったくりの被害に遭った際に追いかけることなどが難しくなるからです。
バッグのファスナーを開けっ放しにしたり、ポケットにスマホや貴重品を入れるなどはやめましょう。
詐欺や強盗への警戒
詐欺や強盗などへの警戒も忘れないようにしましょう。
見知らぬ土地では気が緩んだり勝手がわからず、対処が困難になる場合があるからです。
見知らぬ人に話しかけられても対応しない、タクシーを利用する場合は金額を先に確認する、人気のないお店には入らないなどを意識しましょう。
食事や飲み物への注意
食事や飲み物へも注意しましょう。
強盗される際、食事や飲み物に睡眠薬が入っており、昏睡時に被害に遭うということがあるからです。
見知らぬ人からもらったものに口を付けない、人気がなく妙な雰囲気のお店を利用しないなど気を付けましょう。
フィリピン滞在中の安全対策
フィリピン滞在中の安全対策として、以下の3つが挙げられます。
- 現地の緊急連絡先を把握する
- 旅行保険に加入する
- 大使館や領事館の情報を確認する
しっかり意識して、いざという時に役立てましょう!
現地の緊急連絡先を把握する
現地滞在時の緊急連絡先を把握しましょう。
トラブルに遭遇した際、一番最初に対処してくれたり相談できる場所だからです。
旅行での滞在の場合は、宿泊しているホテルや利用した旅行代理店の現地オフィスなど、
留学での滞在の場合は通学している語学学校などが挙げられます。
緊急連絡先と住所は控え、すぐに確認できるようにしましょう。
旅行保険に加入する
海外旅行や留学に強い保険に加入していきましょう。
短期の滞在の場合、クレジットカードなどに付帯している保険で十分な場合もありますが、
滞在期間が長かったり留学目的であったりすると、内容が十分でない場合もあるからです。
また短期の旅行での滞在であったとしても、専門の保険に加入する方が保証内容に満足できます。
万が一を考え、検討しましょう。
大使館や領事館の情報を確認する
大使館や領事館の情報を確認することも大切です。
現地で頻発している犯罪の内容や、大きな事件が起きた際の情報が記載されているからです。
日本語で日本人がすべき対策が記載されているため、いざという時の帰国についても予定を立てやすいです。
安全に楽しむためのアドバイス
フィリピン滞在を安全に楽しく過ごすために、以下のことを参考にしましょう。
- 現地の文化や習慣を理解する
- 信頼できる現地ガイドを利用する
- 観光地での注意点
治安に気を付けながらも楽しむことを諦めないための対策は、どうすれば良いのでしょうか。
現地の文化や習慣を理解する
現地の文化や習慣を理解することは大切です。
どんなことが起こりやすく、どんなことがトラブルに繋がるかを把握することで、遭わなくても良い犯罪に巻き込まれることを防ぐことができます。
事前に調べたり現地のスタッフに聞くなどの対策をしましょう。
信頼できる現地ガイドを利用する
信頼できる現地ガイドを利用すれば、安全に観光することができます。
きちんと観光で生計を立てているガイドであれば、仕事の質を保つための振る舞いを徹底してくれるからです。
日本や他の国の旅行代理店と提携していたり、実績が多い、口コミが良いなど、総合的に判断して決めましょう。
観光地での注意点
観光地ではそれ以外のエリアとは違う注意点があります。
観光客や留学生など、フィリピンにとって外国人が多く集まるエリアは、お金の動きが頻繁な上にフィリピンの風習に詳しくない人が多いため、犯罪を考える人も集まりやすいためです。
ひったくりやスリなどに遭わないよう、荷物に意識を持ち続けたり、フレンドリーに話しかけてくる人に迂闊に対応したりなどはしないようにしましょう。
フィリピン政府の治安対策
フィリピン政府が行っている現地の治安対策は、大きく分けて以下の3つとなります。
- 観光警察の配置
- 犯罪対策プログラム
- 外国人観光客保護政策
知っていると頼れる幅が広がります。意識しておきましょう!
観光警察の配置
フィリピンには、ツーリストポリスという観光警察が配置されているエリアがあります。
フィリピンで犯罪に巻き込まれた観光客にすぐに対応できるようにするためです。
多言語対応可能な上、空港や観光地に配置されているため、いざという時は安心です。
犯罪対策プログラム
フィリピンの警察は、犯罪対策プログラムを実施しています。
犯罪が起きた際の対応能能力の向上や知識のアップデートなどが目的のようです。
観光客向けの安全対策なども提唱しています。
外国人観光客保護政策
外国人観光客向けの保護政策も行っています。
フィリピンに訪れる外国人観光客は年々増加しており、インバウンド向けの施策を強化しているからです。
大型ショッピングセンターやカジノなど、大きなお金が動く施設への出入りは外国人もとても多いため、外国人観光客への保護政策はフィリピンに非常に重要です。
トラブル発生時の対処法
トラブル発生時の対処方法は以下の通りです。
- 被害に遭った場合の報告手順
- 大使館・領事館のサポート
- 医療機関の利用方法
少しでも迅速に行動するには、何を意識すべきなのでしょうか。
被害に遭った場合の報告手順
実際に犯罪やトラブルの被害に遭った場合は、以下の順番で報告しましょう。
①最寄り、トラブルが起こった場所の管轄の警察(被害届を提出する場合、事前にCity Hallにて支払い、Law Hallにて証明書をもらうなどが必要)
②留学での滞在の場合は通学している語学学校
③在フィリピン日本大使館
④けがなどをしている場合、病院
⑤海外保険の緊急連絡先
トラブルの大きさやケガの深刻さによっては前後しますが、基本的な順番は覚えておきましょう。
大使館・領事館のサポート
在フィリピン日本大使館・領事館のサポートを受けましょう。
特にパスポートが紛失した場合や現地で大きな事件が起きた場合などは、必ず大使館の指示を仰ぎながら行動する必要があります。
緊急連絡先と住所は必ず控えておきましょう。
医療機関の利用方法
ケガをしたり病気になってしまった場合は、現地の医療機関の利用をしましょう。
フィリピンでは診察費は前払いですので、以下の3点を提示できるようにしましょう。
- 現金もしくはクレジットカード
- 海外旅行保険証
- パスポート
マニラやセブなどの大きな都市の病院は最先端医療も受けられます。地方となると衛生状態含め、日本人が満足して治療を受けられる水準ではないところも多いため、規模の大きい病院へ行きましょう。
また、英語での受診は可能で、一部日本語が通じる病院もあります。
外務省のウェブサイトなどで随時確認しましょう。
いかがですか?フィリピンの治安や安全対策について理解が深まりましたでしょうか。
しっかり対策し、楽しく滞在しましょう!
まずはお気軽にご相談ください!
サポート経験豊富なスタッフが丁寧に対応いたします。